電気料金はサービスを提供する会社ごとに違うのをご存知でしょうか?
この記事では「法人向け低圧電力の電気料金が安い会社の選び方」について解説していきます。
電力サービスを提供する会社ごとに料金を比較することでお得なプランを見つけられるのです。
法人向けの電気プランと契約した経験のある私が、なかなかわかりにくい「法人向けの電気料金」を調査した結果をまとめました。
その他にも「電気料金」の説明や、「法人向け低圧電力サービスのおすすめ会社5選」「電気プラン選びの注意点」などについて解説していくため、ぜひこの記事を読んで法人の支払う電気料金を節約しましょう。
電気料金の決まり方
電気料金はどのようにして決まるのか基本的な点を解説します。
基本料金+電力量料金
電気料金は「基本料金+電力量料金」によって決まります。
このうち、基本料金は定額であり、電力量料金は変動するものです。それぞれの電力サービスごとに基本料金も電力料金も変わります。
したがって、これから電気料金を節約したいならば、基本料金と電力量料金の両方に注文する必要があるのです。
電力量料金=使用した電気量 × 「1kWhあたりの料金」
電力量料金は「使用した電気量 × 1kWhあたりの料金」によって決まります。「1kWhあたりの料金」は電力の単価のことです。使う電気量が増えるごとに電力量料金は大きくなっていきます。
それぞれの電力サービスごとに電力の単価は異なっているのが特徴です。できるだけ単価の低いサービスと契約した方が電気料金を抑えやすいでしょう。
電力量料金は三段階にわけられているケースが多い
電力量料金は、従量電灯の場合には三段階にわけられています。たとえば「最初の120kWhまで」「120kWh超過300kWhまで」「300kWh超過分」とそれぞれについて電力単価が設定されているのです。
基本的に次の段階になるほど電力単価は高くなります。最後の3段階目になると電力単価が最も高い状態になるのです。3段階にする仕組みは昔から採用されていて、今でも多くのプランに取り入れられています。
ただし、三段階にわける仕組みそのものにあまり合理性はなく、電力自由化によって上記のような形にとらわれないサービスも登場しているのが現状です。
契約電力の種類について
これから法人として電力サービスと契約するならば、いくつかの種類があるため注意しましょう。契約電力の種類についてそれぞれ解説します。
低圧
主に一般家庭や小規模事業所などで用いられる低圧電力について解説します。
従量電灯
従量電灯は一般的な電気料金のプランです。電気の使用量によって電気料金が決まります。使えば使うほど電気料金が加算されていく仕組みです。
一般家庭だけではなく小規模事業所であっても従量電灯のプランに加入しているケースがよくあります。一般家庭よりも使用する電気量が高くなるため、単価にこだわることは重要です。
低圧電力(動力プラン)
低圧電力は動力プランと呼ばれることもあり事業所向けのプランです。従量電灯のプランと比較して電力量料金が安くなります。1kWhあたりの料金は三段階ではなく一律で設定されていることが多く、単価は従量電灯よりも低いです。
ただし、動力プランは基本料金が高くなっています。業務用エアコンや業務用冷蔵庫、エレベーターなどを使う場合に動力プランを選択するのが一般的です。一般的な家庭用のコンセントよりも流れる電力は大きくなります。
法人の場合は従量電灯と動力プランの2つと契約するケースが多いです。
高圧電力
高圧電力とは50kW以上の契約電力のことです。したがって、一般家庭ではなく大きな工場で主に使用されています。大型商業施設や病院、学校などが高圧電力の契約をしていて、大量の電気使用に対応できるプランです。
実は高圧電力については電力自由化が2000年から始まっています。高圧電力は法人向けの電力プランが多数登場しているのが特徴です。
法人が電力サービスを選ぶときの3つのポイント
これから法人として電力サービスを選ぶときに意識するべきポイントを3つ紹介します。
- 基本料金をチェック
- 1kWhあたりの料金をチェック
- 契約期間や違約金
基本料金をチェック
基本料金をできるだけ抑えることは大切です。基本料金はどのくらい電気を使ったかに関係なく一定額を毎月請求されます。基本料金を抑えられれば、毎月の電気料金を確実に節約できるのです。
基本料金は契約電流が高くなるほど上がります。業者ごとに比較する際には、同じ契約電流の基本料金を比べると良いです。
1kWhあたりの料金をチェック
1kWhあたりの料金が低いサービスと契約すると電気料金を節約しやすくなります。法人の場合は、月々の電気使用量が多くなりやすいため、1kWhあたりの料金の影響を受けやすくなるからです。
業者ごとに1kWhあたりの料金は異なります。基本料金だけではなく、電気料金の単価にも注目すると良いです。
契約期間や違約金
電力サービスと契約する期間と違約金についても調べておきましょう。契約期間が決められていて、更新月以外に解約すると違約金が発生するシステムです。
将来のことを計画した上でどのくらいの契約期間のプランが望ましいか考えましょう。基本的には2年か3年のプランで自動更新型のケースが多いです。
契約期間中に解約するケースも考慮に入れて、違約金の負担も小さいサービスを探してみましょう。
法人向け低圧電力の電気料金が安い会社5選
法人向けの低圧電力のサービスを提供している会社を5つ選びました。どこも電気料金が安く設定されているためチェックしてみましょう。
こちらで紹介するプランの料金設定はすべて関東で利用する場合のものです。他の地域の場合は料金が異なることがあるため、詳細は公式サイトでチェックしてください。
JPでんき
JPでんき 法人プランC(従量電灯C相当) | |
基本料金 | 286円(ひと月1kVAにつき) |
電力量料金(120kWh、120kWh~300kWh、300kwh~) | 19.88円、26.48円、29.66円 |
JPでんきでは従量電灯C相当のプランを用意しています。基本料金は1kVAにつき286円であり、電力量料金は一番高い段階で29.66円/1kwhです。
さらに、JPでんきは下記のように動力プランも用意しています。電力量料金の夏季とは7月1日から9月30日までの期間のことです。
JPでんき動力基本プラン | |
基本料金 | 1,122円 |
電力量料金 | 夏季17.38円、その他季15.80円 |
契約の際の事務手数料は3,500円です。契約期間は3年の自動更新であり、契約解除料は9,000円となっています。
ハルエネでんき
法人スマートプランHプラスC | |
基本料金(6kVA~50kVA) | 286円 |
電力量料金(120kWh、120kWh~300kWh、300kwh~) | 19.88円、26.48円、29.65円 |
ハルエネでんきの提案する法人スマートプランHプラスCは上記のような料金プランです。契約期間は3年の自動更新であり、契約解除料9,800円、解約事務手数料3,850円がかかります。
ハルエネ動力プランHプラス | |
基本料金(1kVA) | 1088.34円 |
電力量料金(1kwh) | 夏季17.37円、その他季15.80円 |
ハルエネでんきの提案する動力プランです。こちらも契約期間3年の自動更新、契約解除料9,800円、解約事務手数料3,850円となっています。
その他にもハルエネでんきは細かなプランをたくさん用意しているのが特徴です。そのため、細かなニーズにもしっかりと対応できます。
東京ガス
ずっとも電気2 | |
基本料金(1kVA) | 286円 |
電力量料金(360kWh、360kWh~) | 23.63円、26.47円 |
東京ガスのずっとも電気2のプランでは、電力量料金は2段階になっているのが特徴です。360kWhまでとこれを超えた部分にわかれています。
また、東京ガスでは「ガス・電気セット割」を実施しているのが魅力です。東京ガスの都市ガスと電気を同時に契約することで電気料金が割引されます。ガスとずっとも電気2を同時に契約していると毎月の電気料金の基本料金が275円割引されるのです。
ずっとも電気3(動力電圧) | |
基本料金(1kVA) | 1037.30円 |
電力量料金(130kWh、130kWh~) | 夏季17.22円、18.71円、その他季15.65円、18.59円 |
東京ガスの動力電圧のプランは上記のようになっています。
おトクでんき
法人スマートプランプラスC | |
基本料金(6kVA~50kVA未満) | 286円 |
電力量料金(120kWh、120kWh~300kWh、300kwh~) | 19.88円、26.48円、29.65円 |
おトクでんきの提案する法人向けのプランです。初回事務手数料は3,850円となっています。契約期間は3年、契約解除料は9,800円です。
動力プランプラス | |
基本料金(1kVA) | 1088.34円 |
電力量料金(1kwh) | 夏季17.37円、その他季15.80円 |
動力プランプラスも契約期間3年、契約解除料9,800円となっています。
ネクシィーズ電力
従量電灯C | |
基本料金(1kVAあたり) | 271.70円 |
電力量料金(120kWh、120kWh~300kWh、300kwh~) | 19.88円、26.48円、29.04円 |
ネクシィーズ電力は同じプランを東京電力で契約した場合よりも、基本料金も電力量料金も安いのが魅力です。契約期間1年であり、解約の際に解除料や違約金は発生しません。
低圧電力(動力プラン) | |
基本料金(1kVAあたり) | 1065.90円 |
電力量料金(1kWhあたり) | 夏季17.37円、夏季以外15.80円 |
ネクシィーズ電力の動力プランは他の業者と比較して安めになっています。こちらも契約期間1年、解除料や違約金の請求はありません。そのため、気軽に解約できるのがメリットです。
法人が電力会社を切り替える際の注意点
現在よりも安い電力サービスに切り替えたいときの注意点を紹介します。
細かく料金をシミュレーションする
現在のプランと新しく契約したいプランを比較して本当にお得になるのか考えましょう。しっかりと電気料金をシミュレーションして正確に比較することが大切です。
正確に同じ条件で比較しなければ意味がありません。電気料金は電気の使用量や契約容量によって大きく変わるものです。自社の状況に適したプランを正しく選べているのかよく確認してシミュレーションしましょう。
業者の評判・口コミなどをチェックする
電力サービスを選ぶ際には料金にだけ注目するのではなく、事前に業者の評判・口コミを調べておくこともおすすめします。悪い噂のある業者は、たとえ料金システムが魅力的に感じたとしても避けた方が無難です。
電気料金が安くて、なおかつ評判の良い業者を探すことをおすすめします。電気を使っていると、業者のサポートを求める場面は多いです。そんなときに親切丁寧なサポートをしてくれる業者を探しましょう。
アフターフォローが充実しているか、対応が丁寧かといった点について評判を調べると良いです。
見積りをもらっておく
これから法人として電力サービスの契約をする際には、事前に見積りをもらっておきましょう。公式サイトに記載されている料金システムをチェックするだけではなく、きちんと書面で具体的な契約内容や料金プランの説明を求めるべきです。
見積りをもらっておけば、より正確な料金を確認できます。その際には不明点や疑問点についてしっかりと確かめておきましょう。オンライン上のやり取りだけでも見積りをもらうことは可能です。
どの会社も依頼すれば見積りを出してくれます。ひょっとしたら、希望していたよりも条件の良いプランを提案してくれる可能性もあるのです。気になる会社があれば、まずは見積りをもらいましょう。
法人向けの電気料金プランを比較して節約しよう
法人向けの電力サービスはたくさんあり、料金プランの内容はそれぞれ異なります。
できるだけ安い料金プランで契約できれば大きく節約できるでしょう。
さまざまなサービスを比較してよりお得な条件で電気の契約をしてください。
電気料金の支払いに欠かせないのがクレジットカード。法人向けクレジットカードの比較記事も併せてご覧ください。